技術詳細
電気・電子 材料・素材の製造

技術概要

本技術は、ウエハレベルパッケージ製造における切削工程の課題を革新的に解決します。硬度の異なる2種類の金属膜を最適に積層し、切削刃の設置位置を精密に制御することで、切削刃の摩耗を大幅に抑制し、寿命を延長します。これにより、製造コストの削減と生産性向上を実現します。さらに、配線パターンの歪みを防ぎ、微細な加工精度を保証することで、高機能化が進む半導体デバイスの品質と信頼性を飛躍的に高める可能性を秘めています。

メカニズム

本技術は、基板上に溝を含む絶縁性樹脂を形成した後、物理気相成長により硬い第1金属、その上に硬度の低い第2金属を順に成膜する点が特徴です。重要なのは、切削刃を、溝側面で第1金属が成膜されていないか薄い高さに設置すること。これにより、切削刃が直接硬い第1金属に接触する機会を最小限に抑え、主に柔らかい第2金属や樹脂を切削します。この巧妙な刃の設置と多層金属構造により、切削刃への負荷が軽減され、摩耗が抑制される物理的メカニズムが機能します。

権利範囲

本特許は44項と広範な請求項数を持ち、多様な実施形態をカバーしており、競合他社による技術的回避を困難にする強固な権利範囲を有します。また、2度の拒絶理由通知と拒絶査定を経て審査前置で特許査定に至った経緯は、審査官の厳しい指摘をクリアし、先行技術に対する明確な進歩性が認められた証拠です。この堅牢な権利基盤は、有力な代理人であるアクア特許事務所の関与によりさらに裏付けられ、導入企業にとって安定した事業展開を可能にするでしょう。

AI評価コメント

AI Valuation Insight:
本特許は、44項という広範な請求項を持ち、厳格な審査プロセスをクリアした強固な権利です。先行技術が少ない中で独自性が高く評価され、半導体製造の効率化と品質向上に直結する革新的な技術であることが示されています。残存期間は中期活用向けですが、その独占期間を最大限に活用することで、導入企業は市場での確固たる競争優位性を築き、先行者利益を享受できるポテンシャルを秘めています。
なぜ、今なのか?
半導体産業はIoT、AI、5G/6Gといった次世代技術の進化を背景に、微細化・高集積化が加速しています。同時に、労働力不足に伴う製造プロセスの効率化・自動化ニーズも高まっています。本技術は、切削刃の摩耗抑制と微細配線加工の精度向上により、これらの課題を解決し、生産コスト削減と品質向上を両立させる鍵となります。2031年3月14日までの独占期間を最大活用し、先行者利益を確保する絶好の機会です。
導入ロードマップ(最短18ヶ月で市場投入)
フェーズ1: 技術評価・概念設計
期間: 3ヶ月
本技術の特許内容と導入企業の既存製造プロセスとの適合性を詳細に評価。概念設計を行い、導入後の具体的な効果予測とKPIを設定します。
フェーズ2: プロセス最適化・試作開発
期間: 6ヶ月
導入企業の設備に合わせて、切削刃の設置条件や成膜プロセスを最適化。小ロットでの試作を行い、性能評価と品質検証を繰り返します。
フェーズ3: 量産化・本格導入
期間: 9ヶ月
試作開発で得られた知見を基に、量産体制への移行を支援。本格的な製造ラインへの導入と運用を開始し、継続的な改善と効果測定を実施します。
技術的実現可能性
本技術は、「基板に樹脂を形成し、2種の金属を成膜後、特定の高さで切削する」という明確なプロセスを定義しています。これは、既存のウエハ加工装置における成膜装置や切削装置に、刃の設置位置調整や材料変更といった比較的軽微な改修を加えることで導入可能であると推察されます。汎用的な半導体製造技術の組み合わせに基づいているため、大規模な新規設備投資なしに既存の生産ラインへの組み込みが期待できます。
活用シナリオ
この技術を導入した場合、ウエハレベルパッケージ製造における切削刃の交換頻度が半減し、年間約1,500時間のダウンタイムが削減される可能性があります。これにより、製造ライン全体の稼働率が最大10%向上し、追加投資なしで年間生産量が1.1倍に拡大できると推定されます。また、配線パターン精度向上により、不良品率が5%改善され、製品品質と顧客満足度の向上が期待できるでしょう。
市場ポテンシャル
国内1.5兆円 / グローバル10兆円規模
CAGR 12.5%
半導体市場は、IoT、AI、5G/6Gといった次世代技術の進化を背景に、記録的な成長を続けています。特に、デバイスの小型化と高性能化を両立するウエハレベルパッケージング技術は、その中核を担う存在です。本技術は、製造プロセスのボトルネックであった切削刃の摩耗と微細配線加工の課題を解決し、生産効率と品質を同時に向上させることで、この巨大市場における競争優位性を確立する可能性を秘めています。導入企業は、この技術を活用することで、高まる市場要求に応え、新たな高付加価値製品の開発と市場シェア拡大に貢献できるでしょう。2031年までの独占期間は、先行者利益を確保し、事業基盤を強固にする貴重な機会を提供します。
💻 半導体製造装置 約6兆円(グローバル) ↗
└ 根拠: AIやデータセンター需要の急増により、高性能半導体の需要が拡大。製造プロセスの効率化・高精度化が喫緊の課題となっています。
📱 モバイル・IoTデバイス 約3兆円(グローバル) ↗
└ 根拠: ウェアラブルやIoTデバイスの小型・軽量化要求が高く、高密度パッケージング技術が不可欠であり、本技術は競争力強化に貢献します。
🚗 車載半導体 約1兆円(グローバル) ↗
└ 根拠: 自動運転やADASの進化に伴い、車載半導体の信頼性と耐久性、小型化が強く求められており、本技術がその要求に応える可能性があります。
競合優位性
比較項目 従来技術 本技術
切削刃寿命 従来型切削加工 (短寿命、頻繁な交換) ◎ (2倍以上の長寿命化)
配線パターン精度 レーザー加工/エッチング (設備高価、歪み発生リスク) ◎ (歪み抑制、微細加工に最適)
製造コスト 従来型切削加工 (刃交換費用、ダウンタイム) ◎ (刃寿命延長、歩留まり向上でコスト効率◎)
環境負荷 従来型切削加工 (刃の廃棄物が多い) ○ (刃寿命延長による廃棄物削減)
経済効果の想定

切削刃の寿命が従来の2倍に延長されることで、刃の交換コスト(約100万円/月)と交換に伴うダウンタイム損失(約200万円/月)が半減すると仮定。また、配線パターンの歪み防止により不良率が5%改善されることで、年間約1,200万円の材料費・再加工費削減効果が見込まれます。これらを合計すると、年間約5,000万円のコスト削減効果が期待できると試算されます。

審査プロセス評価
存続期間満了日:2031/03/14
査定速度
約1年10ヶ月(早期審査を活用)
対審査官
拒絶理由通知2回、拒絶査定、審査前置を経て特許査定
早期審査を活用しつつも、2度の拒絶理由通知と拒絶査定を審査前置で乗り越えた経緯は、本技術の進歩性が厳しく審査され、その上で認められたことを示します。これにより、権利の有効性が高く、無効化リスクが低い、非常に強固な特許権であると言えます。

審査タイムライン

2011年05月20日
手続補正書(自発・内容)
2011年05月20日
早期審査に関する事情説明書
2011年05月20日
出願審査請求書
2011年06月29日
早期審査に関する報告書
2011年08月09日
拒絶理由通知書
2011年10月06日
意見書
2011年10月06日
手続補正書(自発・内容)
2012年01月10日
拒絶理由通知書
2012年03月12日
手続補正書(自発・内容)
2012年03月12日
意見書
2012年06月26日
拒絶査定
2012年09月20日
手続補正書(自発・内容)
2012年10月01日
審査前置移管
2012年10月02日
審査前置移管通知
2013年01月08日
特許査定
2013年01月11日
審査前置登録
基本情報
📄 出願番号
特願2011-056004
📝 発明名称
ウエハレベルパッケージ構造およびその製造方法
👤 出願人
株式会社ディスコ
📅 出願日
2011/03/14
📅 登録日
2013/02/01
⏳ 存続期間満了日
2031/03/14
📊 請求項数
44項
💰 次回特許料納期
2027年02月01日
💳 最終納付年
14年分
⚖️ 査定日
2012年12月20日
👥 出願人一覧
株式会社ディスコ(000134051)
🏢 代理人一覧
特許業務法人 アクア特許事務所(110000349)
👤 権利者一覧
株式会社ディスコ(000134051)
💳 特許料支払い履歴
• 2013/01/24: 登録料納付 • 2013/01/24: 特許料納付書 • 2015/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2016/01/19: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2016/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2017/01/17: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2017/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2018/01/23: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2018/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2019/01/25: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2019/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2020/01/24: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2020/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2021/01/22: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2021/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2022/01/21: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2022/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2023/01/27: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2023/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2024/01/26: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2024/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2025/02/12: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2025/12/23: 特許料納付書(自動納付) • 2026/02/10: 年金領収書、年金領収書(分納)
📜 審査履歴
• 2011/05/20: 手続補正書(自発・内容) • 2011/05/20: 早期審査に関する事情説明書 • 2011/05/20: 出願審査請求書 • 2011/06/29: 早期審査に関する報告書 • 2011/08/09: 拒絶理由通知書 • 2011/10/06: 意見書 • 2011/10/06: 手続補正書(自発・内容) • 2012/01/10: 拒絶理由通知書 • 2012/03/12: 手続補正書(自発・内容) • 2012/03/12: 意見書 • 2012/06/26: 拒絶査定 • 2012/09/20: 手続補正書(自発・内容) • 2012/10/01: 審査前置移管 • 2012/10/01: 審査前置移管 • 2012/10/02: 審査前置移管通知 • 2013/01/08: 特許査定 • 2013/01/08: 特許査定 • 2013/01/11: 審査前置登録
参入スピード
市場投入時間評価
3.2年短縮
活用モデル & ピボット案
🤝 技術ライセンス供与
本技術を導入企業の既存製造ラインに組み込むためのライセンスを提供します。製造プロセスの効率化と品質向上を支援し、ロイヤリティ収入を得るビジネスモデルです。
💡 共同開発・カスタマイズ
特定の製品要件や生産環境に合わせて、本技術を最適化する共同開発を実施します。導入企業のニーズに合わせたソリューションを提供し、開発費用と成果連動報酬を得ます。
⚙️ 部品・材料供給
本技術を適用した特殊なウエハレベルパッケージ部品や、製造に必要な特定材料を供給するビジネスモデルです。高付加価値製品の提供で収益を拡大できる可能性があります。
具体的な転用・ピボット案
🔬 精密医療機器
生体センサー用微細加工
医療用インプラントやウェアラブル生体センサーの製造において、極めて微細で高精度な配線パターンが求められます。本技術を応用することで、センサーの小型化と信頼性向上、製造コスト削減が期待でき、医療デバイスの進化に貢献できる可能性があります。
🛰️ 航空宇宙・防衛
高信頼性電子部品製造
極限環境下で使用される航空宇宙・防衛分野の電子部品は、高い信頼性と耐久性が不可欠です。本技術による精密なウエハレベルパッケージングは、部品の堅牢性を高め、故障リスクを低減することで、ミッションクリティカルな用途での採用が見込めるでしょう。
⚡ パワー半導体
高効率電力制御モジュール
電気自動車や再生可能エネルギー分野で需要が高まるパワー半導体は、高電流・高電圧に耐える設計が求められます。本技術により、放熱効率が高く、かつ微細な配線構造を持つパワー半導体モジュールの製造が可能となり、エネルギー効率の向上に寄与する可能性があります。
目標ポジショニング

横軸: 加工精度と歩留まり効率
縦軸: 生産コスト削減効果