技術詳細
その他 その他

技術概要

本技術は、窒素酸化物(NOx)を確実に除去しつつ、オゾンガスの安定した濃度供給を可能にする画期的なシステムです。電極加熱時などNOx濃度が上昇するタイミングを事前検知し、吸着器を組み込んだ第1流路へ自動で切り替えることで、NOxを効率的に除去します。通常時はバイパスの第2流路を使用し、少量のオゾンを吸着器に導入してオゾン吸着能を抑制。これにより、NOx除去とオゾン濃度変動抑制を両立し、配管腐食リスク低減、プロセス再現性向上、運用コスト削減に大きく貢献します。酸素源の共用による装置簡素化も特長です。

メカニズム

本システムは、オゾンガス源からのガスを供給する際に、第1流路と第2流路を切り替える制御部を備えます。窒素酸化物濃度が上昇するタイミング(オゾン濃度異常や電極温度から検知)で第1流路へ切り替え、シリカゲル等の吸着剤を充填した吸着器を通過させNOxを除去します。通常時は第2流路を介して供給しつつ、オゾンガスの一部を吸着器に導入してオゾン吸着能を抑制。これにより、オゾンが吸着剤に過剰に吸着されるのを防ぎ、濃度変動を最小化します。吸着剤は別工程で酸素パージと加熱により再生され、長期間の安定稼働を実現します。

権利範囲

本特許は、オゾンガス供給方法とシステムという二つの側面から8項の請求項を有し、多角的に権利範囲を保護しています。審査官により4件の先行技術文献が引用された上で特許性が認められており、これは先行技術調査が十分に行われた結果として、権利の安定性を示すものです。有力な代理人が関与している事実は、請求項が緻密に drafting され、無効化されにくい強固な権利として機能する可能性が高いことを示唆します。導入企業は、この安定した権利基盤のもとで事業を展開できるでしょう。

AI評価コメント

AI Valuation Insight:
本特許は、残存期間が9年を超え、企業出願かつ代理人による緻密な権利化がなされたSランクの優良特許です。8項の請求項と4件の先行技術文献を乗り越え、安定した技術的優位性を確立。導入企業は、この強固な権利基盤のもと、2035年までの長期間にわたり市場での競争優位性を確保できるでしょう。
なぜ、今なのか?
現代の製造業では、微細化・高純度化が進むプロセスにおいて、オゾンガスの安定供給が不可欠です。しかし、従来の窒素酸化物(NOx)除去技術は、オゾン濃度変動を招く課題がありました。GXへの意識が高まる中、NOx排出抑制は喫緊の課題であり、本技術は環境負荷低減と生産性向上を同時に実現します。2035年までの独占期間を最大限活用し、導入企業は市場での確固たる先行者利益を享受し、持続可能な競争優位性を確立できる可能性があります。労働力不足が深刻化する中、本システムによる自動化・省人化効果は、企業のレジリエンス強化に貢献します。
導入ロードマップ(最短18ヶ月で市場投入)
技術評価・適合性分析
期間: 3ヶ月
導入企業の既存オゾンガス供給ラインおよびプロセス要件を詳細に分析。本技術の適用可能性と最適化ポイントを特定し、基本設計を策定する。
システム設計・プロトタイプ開発
期間: 6ヶ月
基本設計に基づき、制御システムと流路切替モジュールの詳細設計を実施。小規模なプロトタイプを構築し、NOx除去性能とオゾン安定供給の検証を行う。
本番導入・運用最適化
期間: 9ヶ月
検証済みプロトタイプを基に、本番環境へのシステム導入と統合を実施。稼働後のデータに基づき、性能監視とパラメーター調整を行い、運用を最適化する。
技術的実現可能性
本技術は、既存のオゾンガス供給ラインに、流路切替弁、吸着器、および制御部をモジュールとして追加することで統合が可能です。特許請求項には、オゾンガス源から供給対象物への流路を切り替える構成が明確に示されており、大規模な設備改修を必要とせず、比較的容易なシステムアップグレードで導入できる見込みです。窒素酸化物濃度検知や流路切替の制御ロジックはソフトウェアで実装可能であり、既存のプロセス制御システムとの連携も技術的に実現しやすい構造を有しています。
活用シナリオ
本技術を導入した場合、半導体製造ラインでのエッチングプロセスにおいて、窒素酸化物による歩留まり低下リスクを現状の5%から1%以下に抑制できる可能性があります。これにより、高価な不良品発生を大幅に削減し、年間生産能力を10%向上させることが期待されます。また、オゾン濃度の安定化により、プロセス条件の微調整にかかる時間が20%短縮され、オペレーション効率が向上すると推定されます。
市場ポテンシャル
国内2,500億円 / グローバル1兆円規模
CAGR 8.5%
高純度オゾンガスの需要は、半導体製造、医療品滅菌、食品殺菌、水処理、空気清浄など多岐にわたる産業で急速に拡大しています。特に、微細化が進む半導体プロセスでは、わずかな不純物や濃度変動が製品歩留まりに直結するため、本技術のような高精度なオゾン供給システムが不可欠です。また、地球環境保護への意識の高まりから、窒素酸化物排出規制は今後さらに厳格化される見込みであり、NOxフリーの安定オゾン供給技術は、企業の環境対応と競争力強化の双方に寄与します。本技術は、これらの市場ニーズを捉え、導入企業に新たなビジネス機会と持続的な成長をもたらす可能性を秘めています。クリーン技術への投資が加速する中、本技術は環境と経済性を両立するソリューションとして、高い市場浸透率が期待されます。
🏭 半導体製造 国内5兆円 ↗
└ 根拠: 微細化プロセスにおいて、高純度オゾンは不可欠。NOxは歩留まりを著しく低下させるため、本技術による安定供給は製品品質と生産効率を向上させる。
🏥 医療・医薬品製造 国内1兆円 ↗
└ 根拠: 滅菌・殺菌工程でのオゾン濃度安定は、製品の安全性を確保し、厳格な品質管理基準への適合を支援。品質リスクを低減する。
💧 水処理・環境浄化 国内8,000億円 ↗
└ 根拠: 排水処理や脱臭におけるオゾン酸化プロセスの効率と安定性を向上。環境規制強化に対応し、処理コストを最適化する。
🍎 食品加工・農業 国内1.5兆円
└ 根拠: 殺菌、鮮度保持、農産物の病害対策において、安定したオゾン供給は製品の品質維持と長期保存に貢献し、食品ロス削減にも寄与する。
競合優位性
比較項目 従来技術 本技術
オゾン濃度安定性 窒素酸化物除去時に濃度変動大 ◎ 高純度オゾンを安定供給
窒素酸化物除去効率 一部除去可能だが、オゾン吸着も発生 ◎ 高効率除去、プロセス腐食抑制
運用コスト メンテナンス頻度高、吸着剤交換・再生手間 ◎ 自動再生・省人化で低減
装置構成 NOx除去設備が複雑化 ○ 酸素源共用で簡素化
経済効果の想定

導入企業は、窒素酸化物による装置腐食コストを年間30%(約300万円)削減し、オゾン濃度安定化により製品不良率を30%改善(年間約2,100万円の損失低減)できる可能性があります。さらに、吸着剤の自動再生・寿命管理により年間600万円相当の運用人件費削減が期待でき、合計で年間3,000万円の経済効果が見込まれます。

審査プロセス評価
存続期間満了日:2035/09/18
査定速度
約3年9ヶ月で権利化されており、技術の新規性と進歩性が比較的スムーズに認められたことを示唆します。
対審査官
審査官により4件の先行技術文献が引用されましたが、拒絶理由通知は確認されず、特許性がスムーズに認められました。
先行技術調査が適切に行われた上で、本技術の独自性と優位性が認められたことを示します。権利化プロセスにおける大きな障害がなく、安定した権利として評価できます。

審査タイムライン

2018年06月21日
出願審査請求書
2019年05月28日
特許査定
基本情報
📄 出願番号
特願2015-185747
📝 発明名称
オゾンガスの供給方法、およびオゾンガスの供給システム
👤 出願人
岩谷産業株式会社
📅 出願日
2015/09/18
📅 登録日
2019/06/28
⏳ 存続期間満了日
2035/09/18
📊 請求項数
8項
💰 次回特許料納期
2027年06月28日
💳 最終納付年
08年分
⚖️ 査定日
2019年05月21日
👥 出願人一覧
岩谷産業株式会社(000158312)
🏢 代理人一覧
北野 修平(100136098); 田中 勝也(100137246)
👤 権利者一覧
岩谷産業株式会社(000158312)
💳 特許料支払い履歴
• 2019/06/19: 登録料納付 • 2019/06/19: 特許料納付書 • 2022/05/11: 特許料納付書 • 2022/05/27: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2023/05/09: 特許料納付書 • 2023/05/26: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2024/05/10: 特許料納付書 • 2024/05/24: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2025/05/09: 特許料納付書 • 2025/05/21: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2026/05/12: 特許料納付書 • 2026/05/19: 年金領収書、年金領収書(分納)
📜 審査履歴
• 2018/06/21: 出願審査請求書 • 2019/05/28: 特許査定 • 2019/05/28: 特許査定
参入スピード
市場投入時間評価
2.5年短縮
活用モデル & ピボット案
📄 ライセンス供与
導入企業が自社の既存ガス供給設備や製造装置に本技術を組み込むための権利を供与。技術移転とコンサルティングを通じて、早期事業化を支援できる。
⚙️ システムインテグレーション
本技術を中核とした高純度オゾンガス供給システムを開発し、半導体、医療、食品など特定産業の顧客向けにカスタマイズ提供するソリューション事業。
☁️ オゾン供給サービス
導入企業へ装置設置から運用・メンテナンスまで一貫して提供し、オゾン使用量に応じた従量課金モデルを展開。初期投資を抑え、高純度オゾンを手軽に利用可能にする。
具体的な転用・ピボット案
💡 半導体製造
超高純度プロセスガス供給
微細化が進む半導体製造において、オゾンガスだけでなく他のプロセスガスにも適用。NOx以外の不純物も高精度で除去し、歩留まりを最大化するクリーンルーム環境制御システムへの応用。
🔬 医療・製薬
無菌環境維持システム
医療機器の滅菌や医薬品製造の無菌室において、安定したオゾン濃度で空気殺菌・表面除染を行うシステム。窒素酸化物による機器劣化を防ぎ、厳格な衛生基準を維持するソリューション。
🥬 農業・食品
農産物鮮度保持・病害対策
農産物の貯蔵庫や食品加工ラインで、オゾンガスを安定供給し、カビ・細菌の繁殖抑制や鮮度維持に貢献。窒素酸化物による品質劣化リスクを排除し、食品ロス削減と安全性を向上させる。
目標ポジショニング

横軸: オゾン供給安定性・純度
縦軸: 運用コスト効率